今日(2012年6月15日)は「hkm_House」の2回目の打ち合わせでした。
先日、敷地を拝見して、コの字型のプランが良いのではないかということで、ラフなプランも建主さんと一緒につくってみたのですが、今日、奥様が作って持ってきてくださったプランは、シンプルな箱型プラン。
この2週間、Mさん家族でああだこうだと数多くの意見を出しあって、コの字よりもシンプルな箱型のプランがM家にはいいということになったようです。
実は、一番最初に奥様が持ってこられたプランがシンプルな箱型でした。おはなしを聴いていると、一度作ってしまうとなかなか壊せなくなってしまっていたようで、ここはひとつ、対照的な考え方を提示してあげるのが良いのかなと考えて、コの字型のプランを提案してみたのです。もちろん、コの字型の利点を考えつくだけ説明するのは私の勤め。その結果、そのままコの字型になってもいいし、それがきっかけでもっと違う考え方が生まれるのであれば、それがMさんのご家族にとって一番の回答となるでしょう。
家づくりの正解はひとつではありません。それぞれのご家族にそれぞれの正解があるわけで、ご自分たちで一番ふさわしい家づくりのあり方を見つけてゆくことが大切です。そのために、様々な角度から意見を言い時には具体的な提案をして、それぞれのご家族の正解に導いてあげることが建築家の役割と私は考えています。
ところで、今日出てきたシンプルな箱のプランは、最初に持ってこられたプランからはずいぶんと成長していて、一皮も二皮も向けて完成度の高いものになっていました。私の提案は採用されませんでしたが、納得のゆく家づくりについて、家族で徹底的に話し合うためのたたき台としては活躍してくれたみたいです。
これで、プランの考え方が決まりました。そこで、次は構造的な話をレクチャしました。壁量計算と耐力壁の位置iについてです。
また、北側の斜線制限の考え方と、屋根の形についてもレクチャしました。建物の高さと屋根の形を検討することは建物の形をデザインする事です。
次回は簡単な断面計画をふまえ、風圧力のチェックによる耐力壁の健闘をしながら建物の高さと形について話を進める予定です。