Root_House—構造用合板と木の表情

先週末は鎌倉で小さい(20.25坪)の木の家(Root_House)の完成見学会を行い大勢の方においでいただきました。

今回のお宅では、2階はいつものように豪快に梁組を表した木の家になっていますが、1階のギャラリー部分は白い壁です。
でも、そこは ただの白い壁ではありません。
構造用合板にペンキを塗った壁になっています。

構造用合板はどこにでもビスを止めることが出来ますから、様々な作品の展示に対応しなくてはいけないギャラリーの壁にはうってつけです。ただ、普通は構造用合板の上に石膏ボードをもう一回張ってさらにクロスなどでツルツルに仕上げることが多いのです。
今回はコストも抑えないといけなかったということもありますが、それよりも、構造用合板の表面に出てくる木目の面白さをうまく使いたかったために、構造用合板に直接ペンキを塗って仕上げてみました。

結果は写真のように、微妙な陰影が白い壁に生まれて魅力的になったと思います。見学会に来て下さた方々にも好評でした。

一部の木の家の作り手の中には、構造用合板を使うことに否定的な方もいらっしゃいます。そういう方々の言い分は、構造用合板には接着剤や殺虫剤が使われていてその成分が信用できないということのようです。確かに、少し前にはそうした危険な成分が含まれたものもあって健康被害にあわれた方もおられました。しかし、構造用合板に使われている接着剤や殺虫剤はずいぶんと改良が加えられて人体への害はかつてに比べて安心出来るほどになっていると思います。そんな中で、構造用合板に使われている接着剤や殺虫剤よりも危険なものは、世の中に他にもたくさんあって、その中で構造用合板だけに白羽の矢があてられるのはいかがなものかと思います。

ここのところ出回っている構造用合板は国産材で作っているものがほとんどです。日本の木を使い、日本の森を元気にするためにも、構造用合板を使うことはひとつの選択肢として考えてゆかないといけないと思います。

ただし、地震に対して建物を強くするために外壁の外側の面に使うのはやめたほうがいいと思います。外壁の外側の面は結露が発生しやすい箇所なのです。残念ながら構造用合板は湿気には弱いのです。建物を支える重要な箇所ですから、そこは湿気に強い素材で作るほうがいいでしょう。
私の事務所ではモイスという素材を使っています。モイスは面白い素材で土に埋めておくと分解され自然に帰るんです。木材と同じく環境に負荷を与えない素晴らしい素材なのです。

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