森とつくる いっしょにつくる
アトリエフルカワ一級建築士事務所

「変わる家族 変わる食卓」—岩村暢子

6 レスポンス

  1. kadoorie-ave より:

    「食DRIVE」調査は、以前なにかでその結果(写真)を見て、印象に残っています。けれど、主婦でお母さんなので、ある程度は想像がつく情景ではありました。
    以前生協(生活クラブ生協)で班長を長いことやって、組合員の拡大(いわゆる勧誘のようなこと)も組合員がやっていました。そういうときに、食にさほど興味のない人たちから投げかけられた言葉、良く覚えています。
    いわく「そんなことに気を使うなんて、暇な人。やってらんないよね〜」「所詮、食のおいしさや安全なんて、インテリで生活にゆとりのある人の趣味にすぎない。」「どうでもいい」「ダイエットが大事。食べるのは面倒くさい」などなど。
    そして、家族はそれぞれの用事で忙しいので、個食になってしまう家は多いです。個食のほうが気が楽で良いという人も。それが高じて、食事なんてコンビニもあるし、それぞれがテキトーに勝手に済ませりゃいいじゃんという人もいます。
    頑張って食事を作ったところで、ご主人は「今日は飲んで帰ることになったからいらない」「遅くなるからこっちで食べて帰る」。子供は「クラブで遅くなる!友達とちょっと食べて帰るから夕飯いいや」とか。塾とか。お母さんも仕事をしていて、無理して作っているのにそういうことが重なって、やる気がしない….などなどみんなどうしてもバラバラに。(そうじゃない家も、たくさんありますけど!)もう20年以上前から、急激に変化してきているな〜と感じていました。
    ある程度豊かな人が住む街(中の上というかんじの暮らし?)のスーパーではなく、中の中、またはもうちょっとしみったれたかんじの街(うちの街だ!)のスーパーに行って、食料品を買う人のカゴの中身や会話を聞いていると、その家族が囲む食卓が透けて見えてきます。良い悪いということはさておき、今の現状がよくわかります。
    …ま、現状はそうなのですけれど、だからこそ、食事に限らず、家族がついゴソゴソと出てきてしまう、居心地の良い部屋が欲しいんです。個人でも工夫はするけれど、限界がありますから経済的にゆとりがあれば建築家の人の知恵がほしいところです。
    ところで、私の知る建築家の人たちって、『自分はお金持ちじゃないし、ごく普通の暮らしをしている』と言う人が多いのですが、それこそ、(わかってないなぁ…)と感じることが多いです。『大金持ちではなく、普通。でもちょっと心豊かな暮らしをしている』というのがほんとうのところだと思います。
    ひゃ〜〜長くなってしまいました。すみません。

  2. fuRu より:

    kadoorie-aveさま
    >だからこそ、食事に限らず、家族がついゴソゴソと出てきてしまう、居心地の良い部屋が欲しいんです。
    !!!!
    まったくそうなんですよね。
    心豊かな暮らし。
    でも、それを目指していなかったら建築の設計は出来ませんよね。
    そういう暮らしが出来ているかどうかは別にして。

  3. Tomy より:

    この本の論調には賛否両論あるようですが、定性調査としては受け止めるべきリアルなのでしょうね。。。
    ただし! この調査がおよそ10年前のものだ、ということを見落としてはいけないと思いました。
    家族のあり方、食卓のあり方は絶対に変わっているはずです。
    (調査当時に中高生だった人が既に自分の家庭を持っているとしたら・・・)
    時代の流れは物凄く早いです。たぶん、この調査結果はもう古いと考えて、今を受け止めていく覚悟をしないといけないのかもしれません。
    一方で、世の中の「ふつう」がそこにあるとも思えません。
    多様性を受容する世の中ではありますが、昔ながらの「ふつう」も残っているはず。
    職業柄もありますが、それをできる限り把握・理解していくことに、私は興味があります。

  4. H.Suzuki. より:

    本日メールマガジンを読ませていただきました。私の仕事仲間の研究会(小学校の家庭科教員の研究会)では、この本はとても有名です。また、私自身も家庭科専科をしていた時代(5年前ぐらいまで)にこの本に出会って、「その通りだな〜。」と感じたことを思い出します。極端なことを言うと、家がまるでカプセルホテルのようになっていて、家族はその自分のカプセルで自分の都合のいい時間に寝たり出かけたりするので、食事は揃ってとることに意味を見出さない、のです。それが食事のマーケティング調査をすると端的に現れる。
    小学校5年生の子どもたちに、食事についての授業をすると、今朝食べてきたものも思い出せないとか、昨夜は何食べたっけ? などということもよくあります。ぎゃくに、今朝は何を作ったとか食べたとか、今日の給食は何だろう! と、つねに食事に意識のいく子どももいます。今は両極端に分化しつつあるのかもしれませんね。
    我が家でも厨房メーカーにオーダーしてキッチンを作ってもらいましたが、設計をお願いする家庭は、食事の空間や時間をある程度重視している家庭が多いと思うのです。だから、よけいにこの本の内容に驚く設計者の方も多いのだと思いますが、やはり私たち以下の世代では如実に現れている傾向であると言ってさしつかえないでしょう。

  5. fuRu より:

    Tomyさま
    まったくおっしゃるとおりだと思います。
    これをひとつの事実として受け止めることからしか始まりません。
    たぶん、昔から食に興味のないひとはかなりいて、でもそういう人も強制的に家族という枠組みで食に関わらされていたのが、解き放たれただけなのではないかなとも思います。

  6. fuRu より:

    H.Suzuki. さま
    教育の場で子どもたちとそのご家族に接しておられる方の言葉は重いですね。
    子どもたちの同級生の家族の話など聞いていると、食に限らず、いろいろなことが大きく変わっていると思うことが多くなりました。食に続いて家庭に大きな影響を与えているのはゲームですね。先日、うちの息子がゲーム難民に。ようは、持っていないゲームでは一緒に遊べないで結果的に仲間はずれにされてしまうと言う事があるようです。これについては、また改めて会てみたいと思っています。