この土曜日は「家づくり学校」の2年生コースで
左官壁を実際に塗ってみようという体験企画がありました。
「家づくり学校」は住宅の設計を志す設計者向けの学校で
NPO法人家づくりの会がやっています。
私も学校側のスタッフとして関わらせていただいているのですが
今回の左官壁塗り体験は受講生として参加させていただきました。
会場は富澤建材さん。
左官材料だったら此処しかないというくらいの品揃えで
見学させていただけば、日本全国の土も取り扱っています。
良く私が使っている白漆喰でも
そこにつなぎとして混ぜる繊維材の須佐で表情がずいぶんと変わってくるのですが
大抵の左官屋さんはこちらの指定した須佐を用意できないということでいつもストレスが溜まっていました。
そうした須佐も富澤建材さんでは種類が豊富で、目の細かい麻のものも普通にあるということ。
今度からは富澤建材さんを指定してみようと思います。
さて、左官壁塗り体験ですが
30cm四方の用意していただいた板に塗ってゆくのですが
そんな小さな面積でも、なかなか平らに塗るのが大変。
受講生も苦労していました。
およそ左官壁というのは小さい部屋とはいえそれなりの面積を平滑に仕上げることが常識ですから
そのような常識的な作業でさえ、一筋縄では行かないのですね。
ただ、家づくりに参加するということはとてもいいことだと私は考えています。
ハーフビルドの家づくりを積極的にサポートしているのもそれゆえです。
「住宅工事現場写真帖」でも書きましたが
アマチュアの仕事はアマチュアの仕事でしかありません。プロの仕事にかなうはずもない。
でも、アマチュアなりに参加できるところはたくさんある。
左官壁だったら、平滑に仕上げることは難しいけれども、
でこぼこでもごてごてでも味わいのある壁として積極的に受け入れれば
愉しい愉しい左官壁が完成するわけです。
というわけで、私の方は、なかなか体験できない土塗壁を体験させていただいて
とても楽しいひとときを過ごさせていただきました。
また、講師を努めてくださったのが
忍者左官こと小沼充さん、久住さんのお弟子さんである植田俊彦さんという
現代の左官界を牽引しておられるお二人であるという超豪華な左官教室で
両講師への質問にも丁寧に応えていただき、大変大変充実した一日となったのでした。
左官は、やっぱり面白いですね。