「家族ゲーム」
監督:森田芳光
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「住宅の射程」という本で建築家の磯崎新氏がこの映画のことを取り上げて、今時の家族について語っていたのを読んでから、未見だったこの映画が気になっていましたが、とうとう我が東久留米中央図書館にてDVDを発見。さっそく借りてきたというわけです。
高校受験をひかえた主人公とその家族、そして受験対策にやってきた家庭教師。
彼らの織りなす様々な出来事。
全部、ちょっとずつ変なんですが、食事風景が一番おかしい。
どうして彼らは横一列に並んでご飯を食べるのか?
団地に詰め込まれた家族は兄弟で一部屋をカーテンで仕切って使っています。
その窮屈感に対して、全員で顔を合わせることのない食卓には、無限の距離感があります。
そして、込み入った夫婦の来会話は駐車場の車まで行って済ませます。その窮屈感、閉塞感も対照的で印象深い。
ただ、考えてみると、回転寿司でもラーメン屋でもカウンターしかないお店に家族で行けば、横一列に並んでご飯を食べるということは、取り立てて変な風景でもない。では、なぜ家庭の中で、家の中で見ると変な風景に見えるのでしょうか?
ポイントはそこでしょう。
様々な風景から私たちが常識としている、あるいは常識としていたい「家族」というものをあぶり出そうとしています。
どういう家族が素晴らしいかなんてそこは問題ではありません。
この映画を見て、自分の中に生じる違和感があるとすれば、「家族」について注意を喚起する時に、こうありたいという「家族」の姿からずれてしまった現実の「家族」の姿が浮かび上がってくるからでしょう。そこで、家族について考えるきっかけになる。
「家族」って何??
それを考えるのが「家族ゲーム」なのだと理解しました。
学生時代に見ました。
設定は覚えているけど、ストーリーはど忘れしてしまいましたが。。。
ラストが衝撃だったことは覚えてます。
ねえや さま
YouTubeから引用したのがラストシーンですね。
ちなみに、ストーリーらしいものはほとんどない映画ですね。
この映画は「団地」という場所の特殊性を考えるのに良いと思いました。
人が住む場所はどうあるべきか、家族がいる場所はどうあるべきか。
そういう議論の末に考えだされた「団地」であるはずなのですが
家族がはらんでしまっている「ずれ」を解決することが出来なかった。
逆に家族が必然的にはらむ「ずれ」を露呈させたのが「団地」であったということがよくわかります。建築関係者、とくに住居系の人は必見の映画ですね。
この映画、大好きでした♪
松田優作ファンとしては、彼が不味そうに豆乳を飲むシーンが鮮明に記憶に残っています。
それにしても、磯崎氏が言及していたとは驚き!
伊丹十三も松田優作も亡くなってしまったんですね・・・
ピョン太sama
豆乳、黄緑の紙パックでそれとわかるところなんか、心憎いかな。
それはともかく、松田優作すごく良いですよね。
本当に良いですよね。
これで、優作フアンになっちゃうよなあ。
かっこいいですよね。
ほんとに良い。
一列に並んで、お互いが心の中でも向かい合っていないことを、食べるというシーンで表現しているわけですが、この頃はまだそんな程度だったわけで
最近では、各部屋で勝手に食べるようにもなっていると聞くと
究極、どうなっていくのか、見とどけたい思いもあります
(!!)。 さま
今までは食事の時間が家族の団らんと思っていましたが
良く考えると、お父さんが仕事でいつも帰りが遅い家、私もそうですが、ご飯を家族でいっしょに食べるのって週末か朝食しかないのですよね。この映画を見て、いろいろ考えるのですが、そういう家庭が圧倒的に多いということに気がつきました。それも、子供が小学生までは良いのですが中学に上がって運動系のクラブに入ったりすると、今度は子供たちの週末の時間がそちらに行ってしまう。工なると、家族が一緒に集まる時間は日常ではなく非日常、フェスティバル、って感じになるのでしょう。
家族=フェスティバル
の図式はなかなかおもしろい
学生を見ていると、絵に描いたような家族もたまにありますが、
問題を抱えた子も少なくありません
でも、課題への解答には、「家族」をテーマにするモノが多い
あこがれもあるのかしら
違う家族の形式もふつうといえるようになっていくのかな
うちは子供がいないから同居人的で、これもまたふしぎです
ご覧になったことなかったんですか?!
なんか意外ですね。
私 目玉焼きのところが妙に頭に残ってますね。
(!!)。さま
学生さんたちのこの映画の感想、聞いてみたいです。
「家族」というのは、いまや大いに憧れる対象なのかもしれませんね。
iw-jun さま
見ていそうで見ていない映画、実はいっぱいあります。
それはともかく、黄身をチュウチュウ吸うところですよね。
ある朝、焼き過ぎで吸えなくなっていた目玉焼きに対して
伊丹十三が由紀さおりにもの申すシーンがあって
「いつも俺が卵の黄身を吸うのわかっているくせに」と問いただせば
涼しい顔で「あら、そうでしたか」と応ずるあたり、夫婦の距離感が面白く表現されているなあと思いました。
fuRuさん、こんにちは。僕ね、この映画何度観たか判らない位、観てるのね。この間なんか、勉強しない息子に、あの家庭教師とのシーンを見せようと思って、同じく図書館から借りてきたのだけど、そこに行き着くまでもたなかったのね。やっぱり子供には、まだ理解できない領域なのかもしれまcenね。
あと、2月14日は、例のギターを持って来て下さいね(^^;
cen さま
おおお、そうでしたか
私も、この映画、何度も見たいです。
今日、帰ったら見ようかな。
でも、子供たちには理解不能の部分、あるでしょうね。
我が家の子供たちなんてぜんぜんだめだろうな。
それはともかく、2月14日のバレンタインデー場末企画
ぜひ、参戦させていただきたく思いますが
当日は朝から外出で京島にたどり着くのが夕方になりそうです。
よろしく!