住宅医スクール東京の第三回目が昨日行われました。
今回は耐震診断の実務。
第1講義の講師は桜設計集団の佐藤孝浩さんで「構造に関する法規・基準関連」。
構造設計用語である「損傷しない」「倒壊しない」の説明から始まり、建築確認が必要な増築工事において既存建物の構造を「既存不適格」と出来る場合話。そして、2000年の法改正により壁基準強度が変わったこと、4号建築における構造的な基準、をお話いただいた後に、耐震診断の流れにふれていただきました。
第2講義の講師は静岡で設計事務所をやっておられる清水利至さんで「構造的不具合の原因と対策1」。
こちらは、耐震診断の実践。静岡では耐震診断に対して古くから公的な助成を行っていますが、そのワークフローの流れの紹介から始まりました。しかし、一般診断への助成金が3万円というのは大変だなと思いました。私が事務所を構える東京都豊島区では耐震診断に対して15万円の助成金がでます。診断法は一般診断で良く、引き受ける耐震診断士も十分に調査と診断が出来る額になっています。
とはいえ、清水さんは地域の町医者として耐震診断を何件もやっておられて、そういう活動は社会的に大変意義があると思いました。
第3講義はふたたび桜設計集団の佐藤さんで「構造的不具合の原因と対策2」。
地盤や基礎の診断と対処法。そして、常時微動測定についてのお話でした。常時微動測定については、今ひとつ聞いていた私もぴんときていません。もうちょっと、勉強しないといけないと思いました。
今回の講義は質問の時間がたっぷりとられて、内容が実践的なものだっただけに質問の数も多く(私もいくつか質問させていただきました)、そのやりとりと内容が大変興味深いものばかりでした。そういう時は懇親会に参加するべきなんですが、今回は諸般の事情で懇親会はパス。ちょっと残念でした。
次回は9月7日。構造補強方法についてのお話になります。こちらも実践的な内容なので今から楽しみです。