愛知県立芸術大学は1966年に開設された、美術と音楽の総合芸術大学。建築群の設計は吉村順三。当時、吉村事務所におられた奥村昭雄氏が担当されたそうです。設計には、当時、東京芸術大学に在籍していた永田昌民氏が関わっています。吉村順三--奥村昭雄--永田昌民という流れがこの建物群に刻印されているわけですね。また、設計チームには石田信夫氏もおられたそうです。
いつかは見たいと思いながら、なかなか見る機会がなく過ぎていたのですが、先日、名古屋に行ったときに見る機会を得ました。
写真では知っていた建物だが、現地に立つとそのプロポーションに圧倒されます。かたちのプロポーション、空間のプロポーション。その素晴らしさ。それこそが、建築の力である、と、そんな当たり前のことを、力強く再認識させてくれる素晴らしい建物群です。
現地で取ってきた写真は198枚。そのすべてをFacebookで公開しています。Facebookの写真は登録していない人でも見ることができるので、その全貌を是非見て欲しいと思います。数枚の写真だけではわからない「宇宙」がそこにはあります。
この素晴らしい建物群が、現在、建て替えの危機にひんしている。ぜひとも、そのまま残して欲しい。 建築の力を残して欲しい。