「水無瀬の町家」を見学し、その後で諸先輩方と「散田の共同住宅」などに脚をはこんだ時に、やはり話題となったのは「水無瀬の町家」の階段のことでした。
写真は雑誌「新建築」の1971年4月号に掲載された「水無瀬の町家」の階段の写真です。
建築家秋山東一さんに教えられ、これが建築家ラルフ・アースキンの階段のコピーであることを知ってはいましたが、実物を目にしてみるとオリジナルについて知りたくなりました。
幸い、ジュンク堂池袋店にアースキンを特集した「a+u」の2005年4月号のバックナンバーがあったのでさっそく買い求めてきたのでした。
そこには、ちゃんとアースキンの階段が紹介されていました。
この階段は、もともとはアースキンの事務所、それも実は船だったのですが、そこにあったものを自宅に移設したのだそうで、この写真もご自宅に移設されたものになっています。
もう一度、同じアングルから「水無瀬の町家」の階段を見てみましょう。
再び「新建築」に掲載された写真です。
なるほど、ですね。
<蛇足>
「水無瀬の町家」ですが、こうして竣工当時の写真をあらためてみてみますと、38年も経っているとは思えないことに、今さらながらびっくりします。大切に使われていたことの証でしょうし、いかにこの建物が愛されいたかということでもあると思います。仕上げの荒々しさは愛されるということとなんの関係もないかのようなのが素晴らしいことだと思いました。
この1971年の写真、面白いですね。
その空間は何も色あせずに今もあるし、アリンコもYチェアも現在でもインテリアに必須のアイテム……..ですが、左手のカウンター上の電話機はいかにも……時代を感じさせますですね。
AKi さま
先日は楽しい時間をご一緒させていただきましてありがとうございました。
それにしても、ほんとにあの空間は色あせていないですね。
施工はめちゃくちゃといってもいいほどの荒っぽさでしたが、それを変に気取ってアートとして、あるいは表現として表に出すことなく、空間がそのスケール感とプロポーションで自立した存在となっていることはすごいことだと思いました。そうした自立した空間であるからこそ、アースキンの階段のレプリカにもアリンコチェアにも空間が負けていないのだと思います。
同じアースキンでも、タイトルを見てピーター・アースキンかと思ってしまった・・・
勉強になりました。
りぼんさま
「アースキン」と検索すると
ピーター・アースキンがトップに出てきますね。
ちなみに、建築界のアースキンについては
個人的ミニブームとなっています。
良いですよ。