m.r._Houseが上棟した。
なんと言っても狭小地なのでレッカー車が使えない。
よってすべて人力での上棟だった。
学生時代に、陸前高田(気仙大工)の上棟の調査に行った事があった。一日現場に張り付いて上棟の作業の様子をビデオに収めると言うお手伝いをしたのだが、その時の上棟は村中総出で、やはり人力で組み立てていた。
人の力と言うものはすごい。
今回は、速くて2日、もたもたしたら3日かかると踏んでいた上棟も実質一日。レッカー車を使うのと変わらない時間で立ち上がってしまった。でも、作業してくれた大工さん、基礎やさん、みんなくたくたの様子。人の力はすごいとはいながら、けっこう体力を使う仕事だ。
昔は、当然レッカー車なんてないから、人力で組み立てていたのだけれども、上棟の次の日はお休みと決まっていたとか。上棟にでるご祝儀は翌日に体を休めてもらうための一日分の日当だったんだよと、以前、ある大工さんに教えてもらった事がある。
最近では、上棟式もやらない方も多いと聞く。
m.r._Houseの上棟式は大安吉日、日柄のよい今週末に行われる。
上棟式と言うのは基礎工事(鳶の仕事)から木工事(大工の仕事)へと変わる節目。その節目に、工事の安全を職人さんと祈願する。そして、建て主さんにとっては、自分の家を造ってくれる職人さんとゆっくりお話しの出来るめったにない機会。こんなすてきな時間を過ごさずに、家づくりをするのはもったいないと思うのだが、世の上棟式をやらない多くの方、いかがであろうか。