hinata_Houseの工事は順調に進んでいます。
てきぱきとした工務店さんの仕事ぶりは、見ていてすがすがしいですね。
さて、この写真はhinata_Houseの屋根の下地工事が完了した様子です。
(2007年2月22日 撮影)
野地板に防水シート、そしてその上に「屋根通気」をとるための下地材が取り付けられています。
いえのつくりようは、なつをむねとすべし。ふゆは、いかなるところにもすまる。あつきころわろきすまいは、たえがたきことなり。(徒然草第55段)
家をかたちづくる要素の中で「屋根」は太陽の影響をもっともうけます。
夏は目玉焼きが出来るほど熱せられますから、夏にはその熱を家の中に入れないようにするのが我々設計者の腕の見せ所のひとつです。
太陽の熱を反射させるような、たとえば銀色の素材で屋根を作ることも効果的ですが
なによりも、屋根の部分に断熱材をしっかりいれることが、まずは大切なことだと思います。
ただし、断熱材は、熱を完全に遮断してくれるわけではないので、実はじんわりと屋根の熱は室内に入ってきてしまいます。
熱は入ってくる前に逃がしてあげる、つまり、その屋根の熱を、屋根仕上げのすぐ裏側で逃がしてあげることが、夏場の熱対策には効果的です。
それが一般的に「屋根通気」と呼ばれている工法です。
この考え方の、もっとも先鋭的なものは、日本に古くからある土蔵の置き屋根に見ることが出来ます。
写真の下地材で屋根材(ガルバリュウム鋼板)を浮かしてそこに空気が自由に流れる通気走を確保しています。熱くなった屋根を冷やすように空気は軒先から棟まで流れ、棟から自然に排気されるように考えています。
棟の部分で、ダンパーとファンの制御により、冬場はその暖まった空気を室内に取り入れて有効に活用することも可能です。
hinata_Houseでは、夏の自然な排熱と冬の熱の有効活用(暖房的効果)が可能なシステムを採用しています。
最近は遮熱シートも考えようかな…って思ってます。
こう暖冬だ温暖化だといわれると、どこまでやるべきか…。
悩みますよね。
nt-lab さま
小屋裏で強めの換気扇を回して熱を逃がしたら結構効果があったという経験があります。
排熱がうまくゆけば、小屋裏の夏場の環境もかなり改善されるはずです。ただ、排熱は出来るだけ自然にが良いですよね。
太陽で熱せられた屋根は、その熱を利用してヒートチムニーの効果が期待できますから、それをうまく生かせないかと、いろいろ試行錯誤中。