S_House改修工事 2008年2月
完成当初は、住まい手の美しい合理主義から、
まったく無駄なもののない、3層のワンルームの構成で
家の中の間仕切り壁は浴室のみ、トイレにもドアがないという「S_House」でしたが
小さな家族が増えたことと
昨年から海外からのホームステイの学生さんの受け入れを始められたことがきっかけとなり
改修計画が始まりました。
まずは、ロフトスペースに滞在者用の個室となるスペースを作ること。
建具を追加して間仕切りスペースを作ります。
建具であれば滞在者がいない時には開け放しておき、当初の開放的な空間に限りなく近い状態でいることが出来ます。
最初の写真は建具を閉めて個室になっている状態です。
建具を開けると下のようになります。
なお、手すりは、こちらに小さな家族が増えた時に
建て主さんが付けられたものです。
余談ですが、それ以前には手すりはありませんでした。
ご夫婦二人では手すりは目障りなだけで不要なものだったのですね。
左が個室スペースとなった内部からみたところ。
右が居間から個室スペースを見上げたところです。
この個室スペースは将来的には子供室としても使うことを予定しています。
次は1階の寝室に扉を付けました。
滞在者は滞在中は家族の一員ですが、生活時間がすれ違うと、夜間の照明の点灯ひとつとっても生活のリズムが狂ってきます。ですから、この扉は、おたがいの生活を尊重するためのもの。ですから、シースルーだった階段も蹴込み部分を塞いで明かりが漏れないようにしました。
そして、洗面脱衣とトイレです。
この部分にも扉がありませんでしたが、滞在者との生活を考えるとやはり必要になったようです。
そこで、洗面脱衣・トイレと玄関の間に大きな扉を付けて、玄関収納の扉と合わせてデザインしました。普段は洗面脱衣・トイレの扉は開けておきます。
下駄箱でもある玄関収納にも扉がついてすっきりしました。
最後は居間の収納です。
こちらにも扉をつけました。
ただし、5.5mmのベニア一枚の簡易な扉です。
収納スペースも確保し、ゴツクならないので、新築の場合にも良く使っている扉です。
真ん中の穴に指を入れて開け閉め出来ます。