工事進行中の「わらしべの里共同保育所」は軸組の建て方がほぼ完了しました。
組み上がってみると、製材所さんがとても良い材料を集めてくださったことがよくわかります。
今回は地元の木を使って作ろうということで、秩父の金子製材株式会社さんに材木の手配をお願いしましたが
工期や発注の点で埼玉県産材だけですべてを揃えるのが難しくなりました。
そこで、福島の株式会社協和木材さんと静岡の株式会社柳川製材所さんにその一部をお願いすることになりました。
また、丸太の通し柱(6mもの)に関しては吉野の徳田銘木さんのご協力をいただくことになりました。
そして、そのすべての材木の手配と調整を金子製材株式会社さんが引き受けてくださいました。
中規模や大規模の木造建築を作る場合、今回のような製材(無垢材)ではなくて集成材で考えると、大手の商社さんがすべての材料の手配をやってくださって、とても楽なのかもしれません。ですが、山には丁寧に手入をされた木があるわけですから、それをちゃんと使ってあげた方が良いに決まっています。そして、今回の経験で感じたのは、山には木があるということです。
ただ、山に木があるということを多くの 設計者は知らない。そして、どうしたら山の恵を使えるのか知らない。これが問題だと思います。
私は有志で始めた「木の研究会」で秩父の金子製材所さんを知っていた、協和木材さんを知っていた。山には木があって、それをちゃんと現場までもってきてくれる人たちを知っていた。これを知っている、知っていないということは大きなことだと思います。多くの人に、山の木を現場までもってきてくれる人達が、ちゃんとそこにいるということを知ってほしいと強く思っています。